父親からの特注で、サケ釣りに使うこのような竿立を製作しました。
あまり上手にはなっていませんが、溶接ができると工作の自由度が高まります。
詳しい使い方を聞くと、海岸のこのようなブロックの隙間に立てるとのことです。
隙間が狭いときは強めに打ち込み、広いときは木製のくさびで固定するので、とにかく丈夫に作ってほしいと言います。
また、ブロックの隙間に立てるので、最大のポイントは軸には四角の材料を使ってもらいたいとのことでした。
確かに軸が丸だと回ってしまうし、軸が四角のものは市販品ではあまり見かけません。
父に聞くと、あるにはあるとのことですが、軸が短いし高価であり、しかも溶接も弱くてすぐに壊れるとのことです。
細部の希望をいろいろと聞いてみると、各部の溶接はしっかり行い、少々雑な扱いでも壊れないことが重要とのことです。
軸の長さは1m少々必要であり、打ち込むときに軸の頭を直接叩くので、軸の頂点をそれに耐える構造とすることが条件として与えられました。
さらに、竿受けのU字部分の深さは7.5cmぐらいとする。
この深さが重要で、これが浅いと風や波の影響で竿が前後に揺れ、U字の受け部分から外れるらしいのです。
竿じりを入れる部分の径は5cm、深さは3.5cmとすることとしました。材料は余ってる単管を輪切りにして使っています。
それから、その下には竿立てを抜くときに下からハンマーで叩くため、耐久性のある部材を付けてほしいと注文がありました。
溶接は多目的構造物の設置のときに大分やった割には、素人仕事ゆえきれいにできていませんが、実用上の強度は問題ないと思われます。
先端はφ13mmの鉄筋を軸の穴に差し込み、溶接したり削ったりして形を整えました。
U字型の受けの部分にはビニールホースを差し込んで、金属と竿が直接こすれないようにしました。
仕上げの塗装には、早朝・夕方でも視認性が低下しないよう、赤系の色を希望とのことです。
波しぶきによる錆から保護する必要もあるので、ローバルを塗って、その上に蛍光スプレーを軽く吹いて仕上げとしました。
ローバルとは、亜鉛の粉末が濃く入ったペンキのことです。きちんと下地処理をすることによって、亜鉛メッキと同等の防錆効果を持つと説明されています。
こんな簡単な工作ものでも部品点数6個です。加工も溶接も細かい作業だったため結構時間がかかりました。
市販品が高いのも理解できる気がします。
最初に試作で2本製作し調子を確認してもらい、その後6本追加して計8本製作しました。
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