2022/05/06~ファンベルト・テンショナー交換

車メンテ

寒くなると、ハンドルを切ったときにファンベルトがキュルキュル鳴るようになってきました。
車は 2010年 BMW X1 xDrive25i ABA-VL25 E84 です。

ベルトは特に傷んでないようなので張りを調節してみようと思いましたが、この車は手動で調節するのではなく、バネの力でテンションを保つ仕組みでした。
音の原因は、ベルトが伸びたかバネが弱くなったかでテンションを保てなくなり、気温が低くなるとベルトが固くなって滑り音が出てるようです。

ベルトの伸びが原因ならベルトだけの交換でも異音は収まると思われますが、製造後12年経過してることもあり、思い切ってテンショナー含め一式交換することにしました。
大きなトラブルがなければ、この車には最大あと8年ほど乗り続けたいと思っています。
部品はYahooショッピングで、ベルト、テンショナー、アイドラプーリーのセットで、送料込みポイント引いて13,500円ほどでした。

交換に際して下調べしたところ、諸先輩の皆さまの交換方法は車種により異なり、電動ファンを外す、エアクリーナーボックスを外す、ジャッキアップしてアンダーカバーを外すなど様々でしたが、この車のピンポイントの情報が見当たらず、最も簡単であろうエアクリーナーボックス外しを試すことにしました。前から向かって右側からのアクセスが確保できます。

エアクリーナーボックスのフタ(T25×7本)を外したところです。
続いて、赤矢印のネジ(T20×2本)を外し、赤丸印のインテークを外して、手が入る隙間と視界を確保します。
後で気づきましたが、エアクリーナーボックスのフタやエアクリーナーは外さずに、エアクリーナーボックス一体のまま外すことで作業可能でした。
今回はバラしたついでに、エアクリーナーとエアクリーナーボックス内を清掃しました。

次に、黄矢印の吸気系のセンサーのコネクターを外します。手が届きにくいので、大きめのマイナスドライバーこじりながら、小さいマイナスドライバーでコネクターのツメを浮かせて外しました。
赤矢印のバンドの締め付けをマイナスドライバーで緩め、エンジンの吸気口からエアクリーナーボックスを外します。

エアクリーナーボックスを外した様子です。エンジンの吸気口には、念のためウエスを詰めておきました。
邪魔なものを外してベルトが見えるようになった時点で、新ベルト取り付け時に取り廻し順序を間違えないよう写真を撮っておきます。

赤矢印がテンショナーです。現時点ではテンショナーがヘタって、ベルトが外側に寄って外れる心配はすぐにはなさそうです。
黄矢印にトルクスを突っ込んで右に回すと、テンショナーが赤矢印の方向に少し動き、ベルトのテンションが緩んで外せます。

ところが、手持ち工具の最大はT55、この穴はワンサイズ大きくT60かと。
近所のホーマックやジョイフルAKを探してもT60は入手できず、連休中ということもあり通販の迅速な発送も望めないため、1回きりの作業ということで代替方法がないか考えました。

思いつきですが、引き出しの中にあった薄手の鉄板で、黄矢印のような山形状のものを細工してみました。
2穴パンチの書類を綴じる金具の、穴に通す細い部分を切って、ラジオペンチで曲げたものです。

これをT55に両面テープで貼って、多少工具のサイズが小さくても、完全には無理なもののできるだけ遊びを少なくして、穴をナメずに回そうという意図です。
しかし、実際にT55を穴に入れる際に2片のうち1片が脱落、アンダーカバーのどこかに落ちて回収不能になってしまいました。
残り1片だけしか機能してない状態でしたが、慎重にトルクをかけると何とか僅かに回すことができ、無事ベルトをテンショナーから外せました。

外したベルトには特に傷みは見られません。
続いて、アイドラプーリーを16mmボックスで、テンショナーをE14で外します。
新旧テンショナーやアイドラプーリーのローラーを手で回して比較しても、特にベアリングが傷んでるような感じはありませんでした。

新しい部品を組付けていきます。
ベルトのテンションを緩めるときは山形状の細工が両面テープから脱落したので、写真ではわかりにくいですが、今回は最初からテンショナーのT60の穴の内側に細工を嵌め込んでおきました。

赤矢印のテンショナーの取付ボルトはアルミ製で再使用禁止のため、ボルト付きのテンショナーを購入しました。
青矢印のピンは、ベルトを掛け終わってから、黄矢印のT60にレンチをかけて時計回りに回すと引き抜くことができ、バネの力が働いてベルトにテンションがかるようになります。

テンショナーのアルミボルトをE14、25Nmで締めます。

アイドラプーリーを取り付けます。ボルトは鉄製で繰り返し使えると思いますが、付属してきました。

16mmボックス、40Nmで締めます。

順番を間違えないようにベルトを掛けます。まだベルトにはテンションは掛かってませんが、結構固くてきついです。
最初は、手が届きやすい赤矢印のアイドラプーリーに最後にベルトを掛けようと思いましたが、その前後の補機が近くてベルトの曲がりがきつく、結構力を入れましたが掛けられませんでした。
考え直して、黄色矢印のテンショナーに最後に掛けることにし、手が入りにくい位置でしたがすんなりとベルトを掛けられました。

あとは、テンショナーのT60の穴にT55レンチで時計回りに力をかけつつ、ピンを引き抜けば完了です。薄鉄板の細工は上々で、かなりトルクをかけますが、がっちりと噛み合ってる感触でした。

エアクリーナーボックスを元どおり取り付けエンジンを始動、特に異常ないようです。
今回の作業では、手持ちのT55で一時しのぎのやり方をしましたが、今後のトラブルに向けてちゃんとT60を入手しておこうと思います。

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